TOUR

【山手線ツアー】池袋ー大塚

2021.01.31
https://accesspoint.jp/reports/yamanote-ikebukuro/

日時:2021年1月31日(日)9:30~12:00

見学場所:《東京芸術劇場》(芦原義信、1990年)、《豊島 合同庁舎》(大江匡、1996)、《hotel siro》(マウントフジアーキテクツスタジオ、2020)、《松栄山仙行寺》(マウントフジアーキテクツスタジオ、2018)、《ヴェセル輝く器》(梵寿綱、1990)、《豊島区役所》(隈研吾、2015)、《ロサ会館》(1968)、《ハレザ池袋》(鹿島建設、2020)など

参加者:10名

ナビゲーター:和田菜穂子

 

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今回は豊島区で国際アート・カルチャー特命大使を務める方がご参加くださり、盛りだくさんのツアーとなりました。生まれてからずっと豊島区にお住まいということで、街並みの移り変わりなどお話しいただきました。建築以外のお話しがあったおかげで、池袋の街がより複層的に見えたと思います。

 

ツアーは《東京芸術劇場》からスタート。まずは西口から。西口にグローバルリングという屋外イベント広場ができたことで雑多な駅前のイメージが一掃され、洗練された空間になりました。池袋は公園整備が急ピッチで進んでおり、また多くの劇場や映画館を持つ「芸術文化の街」という側面もあります。《東京芸術劇場》は正面入口以外にも、側面からの通り側のファサードもじっくり眺めて見てくださいね。発見がありますよ。例えば近づいてみると、青と白のタイルは丸みを帯びており、アアルトの棒タイルみたいだな、と思いました。

 

もうじき取り壊されるという丸井を通り過ぎ、ピンクの外壁が目立つ《ロサ会館》へ。ここは映画館などが入った現役の商業施設です。西口で新しい建築といえば、マウントフジアーキテクツスタジオが設計した《hotel siro》。「え、ここにあるの?」というようなラボホテル街の奥にあります。そして東口にもマウントフジ設計のお寺《松栄山仙行寺》があります。ここにはなんと「池袋大仏」が鎮座しています。そして建物の上層階は都市型の納骨堂となっています。

 

コロナ禍の中、昨年夏にオープンした《ハレザ池袋》という複合施設は、元々は豊島区庁舎や豊島区公会堂があった場所。すっかり様変わりしました。赤い大理石でできた大階段の前でみんなで記念撮影。池袋には赤い「池バス」が走っており、「赤」をイメージカラーにしているのかな?と思いました。ちなみに黄色の「池バス」を見ると、ラッキーだとか。

 

隈研吾設計・監修の《豊島区役所》は日曜日も開庁しており、おすすめポイントは屋上庭園。武蔵野の植栽や生態系の復元を試みています。私としては、丹下健三設計の《聖マリアカテドラル大聖堂》の屋根が見えるのが大発見!あの建物を上から見下ろすことはなかなかないできないですからね〜。十字型のトップライトがわかります。

 

このように《山手線ツアー》は楽しく街歩きしています。初めての方も毎回、数名いらっしゃいます。皆様のご参加をお待ちしていま〜す!!

 

ナビゲーター:和田菜穂子