日時:2025年8月20日(水)10:30~12:30
見学場所:《自由学園明日館》(1921年、フランク・ロイド・ライト)
参加者:20名(親子8組)
企画:和田菜穂子
夏休み企画として、自由学園明日(みょうにち)館を見学し、オリジナルの窓をデザインする親子ワークショップを開催しました。自由学園は羽仁もと子・吉一夫妻によって1921年に作られた女学校で、アメリカの世界的建築家であるフランク・ロイド・ライトが設計し、その弟子である遠藤新に引き継がれ、完成しました。
まず和田先生による建築の見所などの解説とともに参加者全員で明日館を見学しました。お子さんたちは実際に教室、ホールなど各部屋の椅子に座って比べたり、そのあとのワークショップに備えて、窓の形や幾何学模様などに着目しながら観察したりと、親御さんと一緒に楽しそうに見学をしていました。
見学終了後は、自由学園のホールにある窓を題材に、自分だけのデザインを考えるワークショップに移りました。観察した窓を参考にしつつ、親御さんと相談しながら、自由に線や模様を描いてみたり、色を加えてみたりと、思い思いの発想を形にしていきます。下書きから始め、慎重に線を引いていたお子さんもいれば、感覚ですぐさま描き始めるお子さんもいて、そのスタイルは様々でした。また色使いに関してもパステルカラーを用いた華やかなものから、あえて白黒で統一したものまで、多彩で個性の光るデザインが揃いました。
デザインが完成した後は、一人ずつ自分の作品を発表し、こだわった部分を共有する時間を設けました。この時間はお子さんたちにとって新しい発見や気づきに繋がったようです。最後に再びホールに戻り、自分のデザインを窓からの光に照らして楽しむ様子が見て取れました。
自由学園明日館は四季の移ろいの中でその様子も変わります。明日館の魅力の一つである窓は、時間帯によって床にその影が映し出されるなど、何度訪れても新しい魅力を発見できる建築です。自由教育運動の象徴ともいえる自由学園明日館が、このように現在もなお子どもたちの学びの場となっていることがとても感慨深かったです。今回のワークショップを通し、初めてインターンとして参加した自分自身も建築やデザインに対する関心がさらに深まりました。
レポート:長田すみれ
慶應義塾大学法学部法律学科1年