日時:2023年4月22日(土)10:00-12:30
見学場所:BIGBOX高田馬場、早稲田大学西早稲田キャンパス、早稲田大学戸山キャンパスなど
参加者:8名
ナビゲーター:和田菜穂子
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今回のツアーは、早稲田大学の中でも理工学部が設置されている西早稲田キャンパスと文学部と文化構想学部が設置されている戸山キャンパスを中心に高田馬場~早稲田付近を見学しました。
今回のツアーガイドを担当してくださる中村さんが到着。母校を案内とのことで心なしか到着直後から楽しそうでした。集合場所の上を見上げると、そこには今回の目玉である黒川紀章の設計したBIGBOXが。1974年に竣工された商業施設であり、改修を重ね、現在も高田馬場駅を象徴する建物として存在しています。 中村さんが言うには、黒川氏を特徴づけるメタボリズムの思想がここにも反映されているそうです。個人的に黒川氏といえば国立新美術館のイメージが強いです。
次に早稲田大学西早稲田キャンパスへ移動しました。移動途中の至る所にも素晴らしい建築がたくさんありました!BIGBOXの隣の建物と、日本点字図書館が印象的でした。特に図書館は機能とデザインの融合が素敵だなと思い、写真を何枚かパシャリ。他の参加者の方とおしゃべりをしながら、気づいたら西早稲田キャンパスへ到着していました。
西早稲田キャンパスの第一印象は「わあ、理工学部っぽい!」という感想でした。以前に訪れたことのある大阪大学の理系学部棟と似通ったところを感じました。(後々調べたら西早稲田キャンパスも大阪大学も戸田建設が関わっているという共通点がありました。)安藤勝男の設計した西早稲田キャンパスのシンボル的建築である51号館に辿り着きました。グリッドで構成された精緻な建築は今もなお先進的で美しく、まだまだ現役で頑張ってほしいところです。この51号館の前で集合写真をパシャリ。いい思い出になりました。
次に文学部と文化構想学部が設置されている戸山キャンパスへ。早稲田大学は早稲田関係者しか設計できないそうです。(早稲田はもっとそういうのにこだわらないイメージがあったので意外でした)。西早稲田キャンパスとはガラリと雰囲気が変わり、緑に溢れ温かみのある雰囲気で、羨望の感情を抱きました。「文学系っぽい!」と思わせるキャンパスでした。大学というよりは市民広場のような、訪れる者をあたたかく受け入れ、歓迎するようなキャンパスです。学問の自由と解放を謳っているようでした。今回のツアーは私自身が在籍している慶應義塾大学の和田先生の授業で知りました。軽い気持ちで参加したのですが、期待以上の知識と充実感の得られた2時間半でした。キャンパスそれぞれにその学部の理念や理想が顕れていて、建築の奥深さを改めて実感いたしました。
レポート:豊田こころ(学生インターン)
慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻2年