日時:2023年8月9日(水)9:15-12:00
場所:サントリーホール
参加者:親子30組
ナビゲーター:和田菜穂子(東京建築アクセスポイント)
解説:佐野吉彦(安井建築設計事務所 代表取締役社長)/木村佐近(安井建築設計事務所 サントリーホール設計担当者)
主催:安井建築設計事務所
企画:東京建築アクセスポイント
協力:サントリーホール
【安井建築設計事務所 100周年事業】東京建築アクセスポイントは約1年前より安井建築設計事務所100周年事業の一環として見学イベントを企画・協力させていただいております。今回は夏休み企画として、サントリーホールの親子見学会とワークショップを企画いたしました。楽屋、アーティスト・ラウンジなど、普段は入れないエリアを見学。また、将来の音楽文化を担うお子さまたちに楽しく参加してもらうよう、ステージの上で美しい音の響きを体験するワークショップを行いました。音のワークショップを企画した学生がツアーの様子をレポートします。
サントリーホールの見学ツアーをサポートしました。イベント名は「美しい響き」のひみつとなっていて、サントリーホールのこだわった響きを知ることができるイベントでした。雨が降っている中での開催でしたが、ホールの隅々を見てまわることができました。
私は音楽が好きでホールの響きを体験する企画をメインで担当しました。まず参加者が全員そろったあと、和田先生が広場の説明を始めました。「この広場の名前は何でしょう」などのクイズがあったのですが、まだこの場に慣れていない雰囲気で、お子さんたちは恥ずかしそうに手を挙げて答えてくれました。そのあとホールに入る前に、オブジェを見ながらサントリーホールのマークに触れました。「響」という漢字をモチーフに作られたもので、参加者の方々から「へー」という声があがり、ツアーの雰囲気が和やかになってきました。中に入り、床についてクイズを出したときは、自分の意見を積極的に答えてくれる子どもたちが増え、こんな感じでツアーの雰囲気がまとまっていくのだなぁと感じました。
途中、説明をしている輪から外れている子を見かけました。座っている椅子に興味があるようだったので勇気を出して声をかけてみました。椅子を繋げるフックを触っていたので「このフックは隣と繋げられるんだよ」と教えてあげたら目を輝かせて椅子をつないでいたので、声をかけて良かったと思いました。
サントリーホールをぐるっと回って最後に、ステージの上でいよいよ響きを体験する時間になりました。私たちは1人に一つづつ、事前に作った空き缶の楽器を配りました。一小節をトラックに見立てたイラストを紙に書いてみせ、リズムを学びながら音の響きを体験してもらう企画でした。トラックの中に大きさが違う箱が何種類か入っていて見た目もわかりやすく、意味もとらえやすいものができたのではないかと思います。響きはみんなで合わせれば合わせるほどよくなるものですが、初対面のメンバーでどこまで響くか不安でした。しかしみんなで奏でたリズムは思ったよりもまとまっていてホール中に響くことができました。こんなにうまくいくと思っていなかったのでとてもうれしくなりました。 またドレミの歌を歌ったとき参加者のみなさんの声が明るく響きわたりました。この数時間で楽しんでもらえてよかったです。
ツアーが終わった後、外に出てみると参加した女の子二人がカラヤン広場で遊んでいました。二人は渡した楽器をいろいろな方法で鳴らしていて、想像力が豊かですごいなと感じました。元々お友達なのか聞いてみたら、ツアーで知り合い仲良くなったそうです。短い間で新しい友達を作ってしまう子どもの行動力に驚きました。私はこのツアーの企画に参加し、かけがえのない経験になりました。
レポート:髙橋つぐみ(東京家政大学家政学部2年)