TOUR

【静岡スペシャル】倉俣史朗の伝説のバー・コンブレなど

2024.02.17
https://accesspoint.jp/reports/shizuoka-bar/

日時:2024年2月17日(土)13:00~21:00

見学場所:《日本基督教団駿府教会》(西沢大良、2008)、《静岡英和女学院旧宣教師館》(ウィリアム・メレル・ヴォーリズ、1950)、《静岡市歴史博物館》(SANAA、2023)、《バーコンブレ》(倉俣史朗、1988)

参加者:20名

企画:和田菜穂子

 


 

JR静岡駅に集合し、半日ツアーがスタート。東京から新幹線で1時間という立地のため、半日でも十分満喫できるのが静岡ツアーの魅力です。今回は、静岡在住の方や関西にお住まいの方にも参加していただき、総勢20名で静岡市の中心部を歩いてまわりました。

 

まず訪れたのは《日本基督教団駿府教会》(西沢大良、2008)。壁面には窓がなく、一見すると倉庫のようにも感じられる建物の内部に入ると、吹き抜けの天井が空間を大きく見せており、思わず視線が天窓の方へと移ります。天窓から取り込む程よい光と、牧師さんの奏でるオルガンの音色が心地よく響いていました。

 

続いて、《静岡英和女学院旧宣教師館》(ウィリアム・メレル・ヴォーリズ、1950)を訪れました。元々は、カナダミッションから派遣される女性宣教師のための寄宿舎として使用されていた建物です。現在は、静岡英和女学院卒業生夫妻が、「暮らしながら保存する」をコンセプトに個人住宅として住まれています。今回は、修繕を担当した方にもお越しいただき、内部を見学させて頂きました。時折、クリスマスパーティーやコンサートの開催など、地域に根ざしたイベントも企画されているようです。

 

続いては、駿府城公園の間を通り抜けて内堀を出たところにある《静岡市歴史博物館》(SANAA、2023)にむかいました。昨年オープンした施設であり、実際に建設に携わった静岡市役所の職員さんが我々のために館内を案内してくださいました。ビューコントロールガラスを使用することで市街地の景色をぼやかし、駿府城があった時代に入り込める仕掛けとなっている点が特徴的でした。

 

夕食を挟んで19時からは、今回の目玉である《バーコンブレ》(倉俣史朗、1988)を貸し切り、見学しつつお酒をいただきました。元々バーだった店内も、当時のオーナーの手を離れた後はレストランとして使い込まれ、かつての輝きは失われてしまったそうです。そんな中で、現オーナーの中山さんの熱意でオリジナルに近い状態にまで復旧し、再びバーとして蘇りました。床や壁だけでなく、テーブルや照明など全てが倉俣デザインの室内に一同大興奮。当時の設計図などを見せてくださり、素晴らしいひと時でした。お酒を飲みながら建築トークにも花が咲き、良い交流の機会となりました。

 

レポート:舟山織沙(学生インターン)

慶應義塾大学4年