TOUR

【AP会員限定】代々木周辺ツアー&懇親会

2023.01.08
https://accesspoint.jp/reports/shinnenkai2023/

■代々木周辺ツアー&懇親会

日時:2023年1月8日(日)15:00~20:00

見学場所:《西参道テラス》(石川素樹、2016)ほか

懇親会:《代々木倶楽部》(吉村順三)

参加者:18名

ナビゲーター:若原一貴

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新年会のツアーでは、若原先生に《西参道テラス》(石川素樹、2016年)や、代々木周辺の建物を案内していただきました。集合住宅でありながら、それぞれの部屋のプライバシー性を確保するように作られている西参道テラスでは、設計者の石川素樹さんに直接お話を伺うことができました。4棟の長屋が連なる形で構成されていて、中には吹き抜けの中庭があり、夜になると建物を覆う格子の隙間から光が漏れ出る様が見られるそうです。建物の外観の大部分を占めているこの格子には、天竜材が使用されているそうです。住宅や事務所だけでなく、ギャラリーやアクセサリーショップとして使われている様子も見ることができました。それぞれのプライバシーを守るような作りの住宅ではありますが、同時に敷地内に入ると開放感を感じられるようにもなっていました。

 

 

西参道テラスの後は、《代々木テラス》(藤原徹平、2016年)などの集合住宅の外観や、渋谷区・新宿区周辺の住宅やお店などを案内していただきました。特に《新宿瑠璃光院白蓮華堂》(竹山聖、2014)は、他にはない立方体の角がカーブしたような形状の納骨堂で、視覚的なインパクトがとても大きかったです。また、あまり目にすることのない白い顔料が入ったコンクリートが打ちっぱなしになっていることで、塗装とは異なる質感を感じ取ることができました。代々木駅付近にある《代々木ANNEX》(遠藤克彦、2010)は、写真だけを見ると実際の階数よりもずっと高層ビルに見えるような外観で、スケール感に惑わされてしまうような建物でした。約二時間半のツアーでは、渋谷区や新宿区周辺という土地柄も相まってか、全体的に高級感を感じられるような住宅や建物を多く見ることができました。

 

 

学生インターン:宮下比菜子(慶應義塾大学法学部2年)

 

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ツアー後に向かったのは代々木倶楽部。ここは新日鐵が所有する研修施設でありますが、その中にはレストランやバーなどがあり、一般の方も利用可能です。吉村順三設計のこの施設内では、通称「吉村障子」を見ることができ、低い天井高の空間からは吉村さんらしさを感じるものでした。今回はそんな名建築の2階にある個室座敷にて、飲み放題付きの会席料理をいただきながら新年会を行いました。参加者一人一人自己紹介を兼ねた挨拶をし、今後行ってみたい建築をテーマに語り合いました。そして、各自持ってきたプレゼント交換も行い、本日一番の盛り上がりを見せました。

新年会を通して、建築という共通の趣味を持った参加者の方々と繋がることができ、建築の魅力を改めて感じる一日となりました。2023年も、建築巡りをきっかけに多くの発見や出会いのある一年になると嬉しいです。

 

 

学生インターン:舟山織沙(慶應義塾大学法学部3年)