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【AP会員限定】立教小学校特別見学会

2024.02.03
https://accesspoint.jp/reports/rikkyo/

日時:2024年2月3日(土)

見学場所:立教小学校
参加者:18名

企画・ナビゲーター:和田菜穂子


AP会員限定で特別見学会を行いました。レポートは昨年入会したMさんです。

 

2024年3月から取り壊しが始まる前に立教小学校の校舎見学へ行ってきました。立教小学校の建物は、レーモンドの事務所が1963年から数期にわけて手掛けた建物で、第4期の1967年にできた講堂とチャペル部分のみ保存されるとのことでした。立教小学校は聖公会系の男子校で、校舎自体はシンプルでしたが、活発な子供たちが移動しやすいよう2階からも直接グラウンドへ出られるようになっていたり、講堂へは校舎からはもちろん、グラウンドからもスロープで移動できるようになっていました。また、グラウンドの奥にある室内プール棟のまわりやその奥の果樹園の方へ回れる渡り廊下のようなものもあり、移動すると目線が変わるので、ワクワクした気持ちにさせてくれる建物だなと感じました。私自身、男の子を育ててきましたので、わが子が小学生の時にこちらの学校に通っていたら、それはそれは目をキラキラさせて走り回り、あちこちに秘密基地をつくったんだと話してくれただろうなと想像しながら見学しておりました。

 

レーモンドが設計した建物としての魅力は、講堂とチャペルがある棟に集約されていて、外観が印象的です。当初はコンクリートうちっぱなしで、後に塗装されたそうですが、今回の保存工事で塗装を落とし、コンクリートうちっぱなしの姿に戻す計画だそうです。講堂には全校生徒が座れる座席があり、様々な行事に使われているそうです。舞台背面の木材がオリジナルのようで、側面の木材の下の部分は後で補修されたのではないかというお話がでていました。

一番の見所のチャペルは入口から魅力的でした。レーモンドのチャペルは、聖オルバン教会、聖アンセルモ教会など、いくつか見学してきましたが、こちらは卒業記念に寄贈されてきたステンドグラスが沢山あって、一番華やかなチャペルだなと思いました。以前、レーモンド事務所にお勤めされていた、三沢先生に「聖心女子学院の中のチャペルを見に行くなら、冬の2時~3時が一番美しいんです」と連れて行っていただいたのを思い出しながら、やはりこちらのチャペルも、この時期の午後の光が入る時間帯が最も美しいのかもしれないと思いました。こちらのチャペルは、低学年3学年と高学年3学年にわけて礼拝が行われているそうですが、入りたての1年生であっても、この場所の荘厳な空気は敏感にわかるそうで、みな落ち着いて祈りをささげていると伺って、建築のもつ力のようなものを感じた見学になりました。

校舎部分が取り壊されてしまうのは残念ですが、その前にこのように見学させていただく機会があり、とても感謝しております。ありがとうございました。

AP会員:M(女性)