日時:2021年11月14日(日)10:00〜12:00
見学場所:《鎌倉文華館、旧神奈川県立近代美術館鎌倉》(坂倉準三設計、1951)、《神奈川県立近代美術館別館》(大高正人設計、1984)
参加者:6名
ナビゲーター:和田菜穂子
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坂倉準三設計の《旧神奈川県立近代美術館 鎌倉》をじっくり巡る建築ツアーを開催しました。これはオンライン建築入門講座「坂倉準三」の課外授業の一環ですが、一般の方も参加可能としました。
《旧神奈川県立近代美術館 鎌倉》は1951年に戦後初の公立の近代美術館として建設されました。設計者の坂倉準三はル・コルビュジエの元で学んだ建築家です。蓮池に浮かぶ軽快なプロポーションはまさにル・コルビュジエ譲りといえるでしょう。中庭型の平面構成で、ピロティと大谷石の壁によって持ち上げられた2階が展示室、1階は風が通り抜ける気持ちのいい外部展示室になっています。ベンチに座って蓮池の水面を眺めるひとときが私のお気に入りです。
今回は運よく曇りの合間から一瞬太陽の光が差し込み、水面が天井に映し出される光景を写真に収めることができました!
その後、徒歩10分の神奈川県立近代美術館別館に移動しました。途中、鶴岡八幡宮にてお参り。お日柄が良かったため、結婚式を行うカップルを何組か見かけました。
次に訪れたのが通称《鎌倉別館》です。大高正人が設計した美術館です。2019年に改修工事を終え、リニューアルオープンしました。大高は前川國男の事務所で働いていたこともあり、美術館の外壁タイルは「打ち込みタイル」と呼ばれる前川事務所が考案した仕組みが使われていました!
本ツアーでは二つの美術館を比較しました。大高に関する建築入門講座も受講済みでしたので、タイムングよく両建築家の建築を同時に訪ねることができ、有意義な半日でした。
レポート:和田菜穂子