日時:日時:10月14日(土)14:10-17:00
運行ルート:両国防災船着場→隅田川→神田川(水道橋、聖橋、万世橋など通過)三崎橋辺り→日本橋川(神田橋、常盤橋、日本橋などを通過)→茅場町辺りで亀島川に入る→水門を経て隅田川(佃大橋、勝鬨橋、築地大橋など)→朝潮運河→隅田川(永代橋、清洲橋、蔵前橋など)→言問橋で折り返して両国防災船着場へ
参加者:42名
ゲスト講師:陣内秀信
企画・サポート:種田元晴(東京建築アクセスポイント)
東京の原型、江戸は河川、掘割、濠が骨格をつくる水都だった。それは明治以後、近代にも受け継がれ、戦後しばらくまで、東京は水と共に生きてきた。今年は関東大震災100周年にあたるが、震災復興の時期に特に、東京の水都は見事な甦りをみせ、近代建築、橋梁、広場、公園など、今なお水辺を彩る貴重な資産を多く残した。80年代にウォーターフロント・ブームを経験したものの、その後の東京は、また陸の思想での再開発ばかりが進み、世界の諸都市に比べ、水辺の可能性への探究が遅れている。このツアーが、再び水都東京の輝きを取り戻す切掛けとなることを願う。(陣内秀信より)
震災復興100周年事業として、ゲスト講師に陣内秀信氏をお迎えし、水辺から東京の歴史の変遷を辿るツアーを企画しました。ボートツアー後は浅草周辺を歩き、道すがら喫茶ランドリーに立ち寄り、陣内先生おススメのレストラン「CLANN」(クラフトビールやナチュラルワインが美味しいお店、ホテル「LYURO 東京清澄」内)で懇親会を行いました。今回のツアーレポートは参加者にお願いしました!
当日の天候は少し雲があったものの青空が見える気持ちの良いクルーズ日和でした。JR総武線両国駅から徒歩3分の両国リバーセンターを通り抜けて川辺を少し歩いたところにある両国防災船着場から出航。
神田川では屋台船基地、水辺の木々や鳥たち、左右で護岸の高さが違う仙台堀など江戸時代の治水工事、橋のたもとにある防災用広場の使われ方、鉄道と川の関係、日本橋川では今も残る江戸時代の石垣、物流に川を使用していた時代の建物の入り口や窓の向き、残してほしい復興建築やいつも地上で見ている建築を水面からみたときの様子、新しい建造物でも川側に窓を向けているところは少ないことなど、また亀島川ではかつてあった遊歩道は葦が生い茂っていて今は使われていないことはとても残念であることや水辺の活用についてのお話がありました。
隅田川に出れば今まで通ってきた川に比べてとても大きな河であることを改めて認識し、大川端リバーシティ21はかつて石川島造船所があった場所でウォーターフロント計画の先駆けだったこと、街の人々の憩いの場でもあるスーパー堤防について、などなど書ききれないほど沢山のご説明をしてくださいました。
そしてもちろん川岸に見える数々の有名建築や隅田川にかかる橋梁群はどれもとても見ごたえのあるものばかりで、船上からならではの都会の景色を堪能しました。
途中、陣内先生の説明に追いつけず、どれどれ?なになに?と皆で周りを見回したり、ここ通れるの?と思うほど低い橋の下を通るときは全員で身をかがめ、すれ違う舟や橋の上、水辺のカフェにいる人々とお互いに手を振りあってコミュニケーションをとる等のアトラクション的要素もあり、本当に楽しく充実していてあっという間に過ぎた船旅は気づけば3時間を超える盛りだくさんのツアーでした。
AP会員:葛生知佳子