開催日：2025年3月10日

選書：『ジェフリー・バワ全仕事』（グラフィック社、2019年）

訳者：高橋正明（著者：デイビッド・ロブソン）

トーク開始前、続々とやってくる参加者を見ると年齢も性別も多様で、バワ建築を愛する者が日本にも多く存在するという事実を実体として受け取ることができた。普段、建築の世界に身を置いていても、バワ建築を語ることのできる仲間に出会う頻度はそう高くないため、開始早々このブックトークの存在意義を感じることとなった。

トーク中は、テーマの本の翻訳者（高橋さん）と主催者（和田さん）の2人が、本の内容を交えながらバワ建築について語ることが主であるが、参加者に積極的に話を振り、参加者とコミュニケーションを取りながら進行している点が印象に残った。

参加者の中にはスリランカを訪れ、実際にバワ建築を体験した人もおり、その体験を生きた言葉で伝えられる時間は、今後、バワ建築を見に行くつもりの参加者に実際訪問した時の貴重な視点を与えてくれた。トーク後の懇親会は、バワ愛のある参加者の様々なバックグラウンドを知ることができ、とても貴重な時間であったが、せっかくバワを愛する仲間が集まったのだから懇親会でもバワの話をもう少しすればよかったと帰路について思った。

学生インターン：橋本果歩（早稲田大学大学院）