日付:2024年8月6日(火曜日)10:30〜12:30
集合/ 見学場所:自由学園明日館(東京都豊島区西池袋)
参加者:20名(大人9名、子供11名)
企画:和田菜穂子
子供たちのための校舎として建てられた自由学園明日(みょうにち)館内を見学し、「建築家」になったつもりで自分だけの窓をデザインするワークショップを行いました。
ワークショップの開催場所は、イタリア語で「明日」を意味する「Domani」と名付けられた教室です。まず、和田先生によるフランク・ロイド・ライトの建築についての概要説明がありました。代表作の紹介を通じて、ライトの設計する建築の特徴を学びました。その後、館内を巡ることのなりました。
館内巡りでは、まず教室の外に出て、外部空間の全体を見ました。左右対称の構造や、水平さが広がりを感じさせる点など、建物を見て気づいたことを参加者同士で発言し合いました。隣接して建てられている遠藤新設計の講堂の建築も比較して相違点を見つけました。
次に内部空間を見て周り、ライトの建築の特徴である幾何学模様を観察しました。事前に配布されたクイズを通じた観察もしました。特に、柱や窓などのディテールや隅々まで幾何学模様で構成された空間の面白さを発見しました。また、大人からは小さく感じる天井や椅子が、子供たちには程良いサイズであることなど、親子での視点の違いが見られました。これにより、子供の校舎という建物の役割が顕著になったと思います。加えて、床の木材や大谷石に触れることで、建設と修復過程を学ぶことにも繋がりました。色々な箇所を指差しながらの親子の話し合いが飛び交っており、学びを深める様子が見られました。
ワークショップでは、窓のデザインに線を引き、好きな色や模様を取り入れ、各自オリジナリティ溢れるデザインを作り上げました。描き方も、ライトが使っていたように定規を用いたり、フリーハンドで描いたりして、それぞれの個性が表れていました。絵を描くのが好きなお子さんもいて、積極的にデザインを描いていました。親御さんも一緒にデザインを考え、親子で楽しむ様子が見られました。完成後は、一人一人が発表し、デザインのこだわりを共有しました。作品を見合うことで、異なる視点や感性に触れることができ、有意義な時間となりました。
以上、建築を実際に見て触れて、自分でデザインすることを行いました。今回のワークショップを通じて、普段何気なく見ている建築を改めて観察すること、自分ならどうデザインするか考えることで、建築をより身近に感じていただければと思います。夏休みに興味を持った建築を訪ねてみるのも良いかもしれません!
レポート:石川愛実
慶應義塾大学法学部法律学科2年