TOUR

浦和のちいさな名建築:ヒアシンスハウスと埼玉県立近代美術館

2022.05.15
https://accesspoint.jp/reports/saitama/

日時:2022年5月15日(日)10: 30-12:30

見学場所:ヒアシンスハウス、埼玉県立近代美術館

参加者:8名

ナビゲーター:和田菜穂子

 

*****

うらわにある二つの建築を巡りました。オンライン建築講座「黒川紀章」の受講生を中心に一般募集もおこない、計8名の参加者に対しツアーを行いました。

 

ひとつは別所沼公園内にある「ヒアシンスハウス」です。詩人で建築家の立原道造が設計した小さな週末住宅です。立原は計画段階で夭折したため、存命中に実現したものではありません。しかし彼が夢見たプランは2004年、有志によって実現に至りました。

 

もうひとつは黒川紀章が設計した「埼玉県立近代美術館」です。浦和北公園内にあります。「扉は開いているか―美術館とコレクション 1982-2022」が開催中でした。この展覧会では開館40年を迎える埼玉県立近代美術館そのものに焦点を当て、この美術館の原点ともいえる開館前後の活動、黒川紀章の設計による美術館建築など、様々な視点から40年間の活動を振り返ったものです。

 

私たちは公園内にある「カプセル」にも注目しました。内部に入ることはできませんが、丸窓から内部の様子を覗くことができます。これは「中銀カプセルタワービル」のショールームとして、もともとはビルの1階にあったものです。森美術館で「メタボリズム展」が開催された後、こちらにやってきました。これも小さな建築のひとつです。

 

今回のツアーでは二つの小さな建築に注目しました。どちらも建築家が夢見た「一人で過ごす最小限の生活空間」です。比較してみると、それぞれの思惑や思想がより一層浮き彫りになったような気がします。

 

企画:和田菜穂子