日付:2024年8月29日(木曜日)9:30〜11:00
会場:安井建築設計事務所東京事務所1F<美土代クリエイティブ特区>
参加者:10組(大人10名、子供13名)
企画:和田菜穂子
学生サポート:東京家政大学造形表現学科1年 3名
協賛:コトブキシーティング
親子でパスタタワーを作り、安井建築設計事務所内を見学するワークショップを開催しました。体験を通して楽しく建築を学び、親子の絆もより深まったのではないかと思います。パスタタワー作りは「まちにひらいたオフィス」として開放されている、安井建築事務所一階で行いました。自然と木材でできたオフィス一階は心地よく開放された空間でした。ワークショップでは、和田先生による概要説明の後、パスタタワー制作と表彰、最後にオフィス内の見学を行いました。
まず、和田先生からパスタタワーを作る際のアドバイスと東京スカイツリーの建築について説明を聞きました。丈夫なタワーを作るためには「トラス構造」という三角形が集結したような形にすること、また建物の中心に「心柱」をつくりタワー全体を支える方法を教わりました。説明の中で、子どもたちは東京スカイツリーの建築と「心柱」についての動画を特に熱心に視聴していました。
アドバイスを聞いて各々パスタタワーの完成系のイメージができたところで、パスタタワー作りの開始です。50分間の制作時間を成しうる限り使いタワーを制作していきます。パスタとマシュマロでどのようなタワーにするのか親子で構造を考えていきます。まず、タワーの要となる土台作りをしました。大きな四角形や三角形を連結させた六角形など、各グループ様々な土台を制作しました。次はタワーを高くさせていきます。パスタ数本を束にして心柱を作る方、側面から見て三角形ができる構造にした方など、それぞれ個性的なタワーを制作しました。折れやすいパスタに苦戦しながら、親子で協力し丈夫で高いタワーを完成させました。
完成したパスタタワーの高さを測定した後、講評会を行いました。子どもたちはパスタタワーの名前と工夫した点をそれぞれ発表しました。和田先生による感想と安井建築設計事務所の方々からの講評を聞き、丈夫なタワーにするための方法を改めて学びました。最後に表彰式を行いました。総合賞の他に、高さ、丈夫さ、美しさ、頑張ったで賞を設け、それぞれ表彰しました。拍手と子どもたちの笑顔が溢れた和やかな表彰式でした。最後に安井建築設計事務所の方の案内でオフィス見学を行いました。吹き抜けから空間のつながりを感じるオフィスで、社員の方々が楽しそうに働く姿が見えました。今回のワークショップを通して、建築の奥深さと楽しさを学びました。一生の思い出になる楽しい1日になりました!
学生サポートスタッフ:M.N(東京家政大学1年)
私は、8月29日に行われたパスタタワーワークショップで、ボランティアをさせて頂きました。今回のワークショップに参加する中で、私が学んだことは3つあります。
1つ目は、子どもたちの数だけ個性があり、それぞれに作りたいと考えるタワーの構想が異なるということです。今回のワークショップでは、美しさ、高さ、頑丈さを重視して作ることが求められましたが、その中でも高さを出すことに注力してバランスを考えながら組み立てていく子、耐久性を保つために敢えて高さは出さず、安定感を大切にする子、アートとしての美しさを出すために複雑なデザインに挑戦する子等、沢山の子どもたちのタワー作りを見ることができました。子ども達それぞれが自分の一番大切にしたいことを決めて、それに向かって制作を進めたタワーは、本当に色とりどりの個性がみられて、鑑賞していてとても楽しかったです。
2つ目は、最初から作り方を全て教えきらずに、子供たちに任せてみる大切さです。パスタとマシュマロを使ってタワーを作る、という大まかなルールしか知らない子ども達の想像力は本当に高く、私の予想を遥かに上回るものでした。マシュマロを細かくちぎって使う子や、土台を面白い形にしてから上に繋げていく子、頑丈な形である三角形をこれでもかというくらい作る子、沢山の子ども達のタワーに、私自身とても刺激を受けました。それと同時に、最初から手取り足取り教えて子ども達の想像力を削ぎ落としてしまうのではなく、最初、敢えて何も与えない状態から子ども達にやらせてみることが、非常に重要であったことを実感しました。
3つ目は、鑑賞するときの子ども達の態度です。一人ひとり力を出し尽くして制作したタワーはどれも素晴らしく、比較しがたいものでしたが、最後には順位をつけなければなりません。中には壊れかける直前のものや、土台が不安定なものもありました。それでも、子供たちが自分のを紹介し、どんな点を気をつけたか、何に注力したか、タワーの特徴といったことを一生懸命に説明する姿、それにしっかりと耳を傾け、相手の作品を真剣に鑑賞する姿に、お互いの作品をリスペクトする気持ちが見られました。私も、今後作品鑑賞をする時に子ども達の姿勢を見習い、他人の作品に敬意を払える人になりたいと思いました。
今回のワークショップでは、普段の製作では気づけない、とても多くのことを学ぶことができました。授業で実際に制作した時には浮かばなかったアイデアで楽しそうに作業を進める子ども達を見て、私もこんな風にユーモラスな発想を持ちながら制作できる人になりたいと思いました。今回学んだことを活かし、今後の自身の制作に繋げていきたいです。
学生サポートスタッフ:S.Y(東京家政大学1年)