BOOK

【BOOKトーク vol.6】 『日本の近代建築ベスト50』、『至高の近代建築』

2025.05.20
https://accesspoint.jp/reports/book6/

開催日:2025年5月20日

選書:『日本の近代建築ベスト50』(新潮新書、2022年)、『至高の近代建築 明治・大正・昭和 人と建物の物語』(新潮新書、2025年)

著者:小川格(編集者)

企画:種田元晴


今回のブックトークは東京建築祭との連携企画として開催されました。スペシャルゲストの小川格さんをお招きし、著書『日本の近代建築ベスト50』『至高の近代建築 明治・大正・昭和 人と建物の物語』の2冊を出版するにあたってのエピソードや、建築書の編集者から著者になるまでに歩まれた道のりについてお話いただきました。

著書には全国各地の近代建築が掲載されている上、設計者にまつわる細かいエピソードがまるで伝記のように綴られており、小川さんの造詣の深さが伺えます。また、小川さんが実際に撮られた写真が全ページに載せられていますが、なんと新書本の中で最高の写真の枚数だそうです。圧倒的な数の写真に加え、難しい専門用語が全く出てこない易しい文章で構成されており、まるでガイドブックのように気軽に読める一般書となっています。
ブックトークの中で印象的だったのは、何歳になっても新たな経験をし続ける小川さんの生き方についてです。70歳で改めて近代建築を一から見てみようと『近代建築の楽しみ』というホームページを開設し、80歳を超えて新書の出版や雑誌の連載・執筆という今までにはなかった経験をしたとのこと。「80代になって新しい世界が広がるとは思っていなかった」と語られており、感銘を受けるばかりでした。
学生インターン:安本芽生