2017.04.03.
銀座で「レトロ建築」再発見
倉方俊輔

東京建築アクセスポイントが、「トークツアー」と銘打っているのには、訳があります。そこには決まった解説ではなく、建築を通じて、生き生きしたライブを展開したいという思いがあります。 その日のルートや周辺の雰囲気、ご参加の方々の気分を受けて、同じ建築であっても、トークの内容は変わってきます。参加者の皆さまが時に、質問者や話し手になるでしょう。お互いの会話も自然に弾むかもしれません。 トークがきっかけになって、知っていたはずの建築が異なる顔を見せる。そんな変容の時間が、参加された皆さまの人生を、より輝かせることを願っています。

 

このように東京建築アクセスポイントのトークツアーは、五感を通じた活きのいいライブです。だから、難点があり、誌面や画面を通じて面白さをお伝えすることが、なかなか難しいのですが・・。

 

先日、銀座に残る戦前建築の紹介記事を「Yahoo!ライフマガジン」というウェブコンテンツに制作していただきました。「建築史家・倉方俊輔さんと行く銀座の魅力を知るレトロ散策」

 

「泰明小学校」(1929年に完成。以下も数字は完成した年)からスタートして、「和光」(1932)へ。第一菅原ビル(1934)の喫茶店で一休みしてコーヒーを味わい、「ヨネイビル」(1930)、「奥野ビル」(1932・34)、「鈴木ビル」(1929)と「岩瀬博美商店」を巡っています。 この感じはトークツアーの雰囲気と、少し共通するかもしれません。 トークツアーなどの活動を通じて、建築の面白さをできるだけ深く伝えること。そして、このサイトを通して、その魅力に多くの方々がアクセスしてくれることに向けて、努力したいと思います。これからも応援してください。